【映画】「ラ・ボエーム　ニューヨーク愛の歌」舞台を移しオペラからミュージカル映画に

「ラ・ボエーム　ニューヨーク愛の歌」舞台を移しオペラからミュージカル映画に
2023/10/7 09:00　産経新聞
https://www.sankei.com/article/20231007-GCIABX5BBVNCZDEKV5ZAYTFGAU/

「冷たき手を」「私の名はミミ」の名アリアで知られるプッチーニのオペラ「ラ・ボエーム」が、ミュージカル映画となってスクリーンに登場した。舞台を１８３０年代のパリから現代の米ニューヨークに置き換え、主要な登場人物にアジア系、アフリカ系といった非白人系のオペラ歌手をキャスティングするといった大胆なアレンジが見どころだ。

製作したのは、オペラを現代の観客にも通じる新しい形式で上演することをコンセプトとしている香港拠点のオペラカンパニー「モアザンミュージカル」。その創設者兼エグゼクティブディレクターは日本人女性の長谷川留美子だ。

「新型コロナウイルスのパンデミックによって、私たちは既成概念にとらわれず、オペラからミュージカルへと新しいオペラへの考え方を生み出すことができた」と長谷川。

新しくミュージカル映画として生まれ変わった本作は、格差や貧困、マイノリティー、さまざまな生きづらさを抱えながらも、夢と情熱で青春を謳歌しようとする若き芸術家や恋人たちの姿を、圧倒的な歌唱と独創的な映像美で詩情豊かに描き出した。

真冬のニューヨーク。画家のマルチェッロ（ルイス・アレハンドロ・オロスコ）、詩人のロドルフォ（シャン・ズウェン）、哲学者のコッリーネ（井上秀則）、ミュージシャンのショナール（マルケル・リード）の４人は、暖房のつかない薄暗い屋根裏部屋で寒さに震えながら共同生活を送っている。大みそか、執筆を急ぐロドルフォを残し、３人は街へ繰り出していく。

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