デリヘル（３Ｐコース）で山田邦子と兵藤ゆき来たらどうする？

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公団住宅の家賃も滞りがちなのに…風俗にガチハマりした大藪春彦賞作家が、デリヘルの「新人割」システムに「疑念」を抱いた「根拠」

大家からのダメ出し
その朝も深夜に目覚めたそしていつものように砂糖水を飲みながら煙草を吸った私が淺草在住だと考えている読者も多いようだが、隔日で江東区亀戸の自宅に戻るようにしている
もともとは淺草近郊の花川戸のアパートに住んでいたそこはワンルームの手狭なアパートなので、三年前に亀戸の公団住宅に転居したのだ
最初は淺草で住居を探した
しかしダメだった
不動産屋の段階では了解されるのだが、どこも大家にダメだしされたそれは私の職業が収入の安定しない小説家ということもあるだろうが、それ以外にも思い当たる節がある
デビュー以来、主にはバイオレンス小説を執筆してきた私は、雑誌の取材などで撮影される時に無頼漢を装うように求められた
具体的にいえば、煙草を咥え、ドンキで購入した千円のサングラスを掛け、無精髭を生やしている画像がネット上には散乱しているのだ
さすがにそれを見たら大家も賃貸契約を臆するであろう
手狭な花川戸のアパートでは執筆できないと考えた私は、浅草一丁目のボロアパートを仕事部屋として借りたこのアパートはなかなかのいわくつきのアパートで、入居する際、三年後の取り壊しの覚書に署名させられた
そのような事情があるので、私でも借りられたのであろうが、幸い、取り壊し期間が過ぎた今も取り壊されずに残っているコロナ禍での不況が幸いしたようだ
時々に夢にうなされる
仕事場のアパートの取り壊しが始まり退去を求められる夢だ
今の私に退去する経済力などあろうはずがないそればかりか、月々の家賃も滞納気味なのだ
仕事場だけではない
住居としている公団住宅の家賃も滞り気味だ
家賃も滞納しがち
淺草での転居を諦めた私は、台東区に隣接する墨田区で家を探した
結果は同じだった
そしてさらに隣の江東区で探し、見付けたのが公団住宅であった
ここでは規定の収入証明さえあればよく、敷金礼金が不要、しかも保証人も不要という条件だった当時それなりに新刊を刊行していた私は、既定の収入証明を提出し、入居が認められたといった次第だ
いまでもそれくらいの収入はある
しかし鶯谷の風俗に嵌ってしまった私は、公団の家賃も滞納がちなのだ
試しに公団事務所に滞納が続けばどうなるのかと電話で問い合わせた
「法務担当が休んでおりますので、明日お掛け直しください」
女性事務員にいわれて法務担当者の名前を告げられた
翌日電話した
「三か月分の滞納があった時点で自動的に法的措置を執らせて頂きます」
担当者に冷たくいわれた
現時点で一か月の滞納をしているので、猶予は未だ二か月あるのだが、風俗通いが止まらない私には二か月分の家賃を支払う余裕などない
次の年金支給日には、滞納している仕事場の家賃も含め、公団の家賃も一か月分支払う算段をしているが、年金の支給は毎月ではなく偶数月だけに限られる
年金額は家賃の支払いでカツカツだ
奇数月は家賃の支払いがどうなるのか――
そんな先のことを考えても仕方がないと割り切って、私はデリヘル店に予約を入れている
年金支給日の三日後に予約しているのだ
人妻を売りにするデリヘル店にあって、その嬢はなかなかの売れっ子で、予約がすぐに満杯になるだから三日後の予約になったのだ
どこのデリヘル店にも新人割という制度がある期間を区切って不慣れな新人嬢を安価で提供する制度だ
私も当初はその制度の利用者であった
新人だけに接客のぎこちなさは否めない
無駄な時間を会話で消費しようとする
脱ぐのも遅くイライラさせられる全裸になっても恥ずかしがって、なかなかプレイを始めようとしない
当初私は『業界未経験』というデリヘル店のホームページのプロフィール紹介に惹かれ、新人割を多用していたのであるが、利用を重ねるうちに疑念が生まれた
こいつらは、新人であるという理由を逆手に取って、プレイ時間を無駄に短くしているのではないか、という疑念だ
思い当たることは何度かあった
新人のくせに口を使ったプレイがかなり上手いのだ
喘ぎ声も演技のそれとは思えない
秘部から溢れ出す潮が盛大だった嬢もいた
それはその嬢の性遍歴によるものかも知れないが、いったん疑い始めると、その疑念は膨らむばかりで、やがて新人割を忌避するようになった
付け加えるならば、新人割といっても70分で総額1万6000円が1000円安くなるとか、10分サービスされるとか、その程度の恩恵なのだわざわざ接客の悪い嬢を指名する必要などあろうはずがないのだ

その後は昔話（ひょうきん族や元気が出るテレビ、ヤングタウンとか）を追加料金払って聞く