NHKBS時代劇「大岡越前」　主演・高橋克典　作品に関わった人たちの思い背負って

2024年6月20日 07時44分

　NHKのBS時代劇「大岡越前」の第7シリーズが23日にスタートする。新シリーズから、江戸時代の名奉行、大岡忠相（ただすけ）役で高橋克典（59）が主演する。
高橋は、忠相を長年演じてきた加藤剛さん＝2018年、80歳で死去＝らを念頭に「作品に関わった、全ての人の思いを背負って演じなければ」という思いで撮影に臨んだと振り返った。
　高橋は、SMILE－UP．（スマイルアップ、旧ジャニーズ事務所）の社長に就いた東山紀之（57）の役を引き継いだ。
特に意識したのは「子どものころ、おばあちゃんと一緒に見た」という加藤さんのシリーズ（TBS系）。当時よりテレビが大きくなり、デジタル化や撮影機材の性能向上で、全てがはっきり見える映像となる中、「いかにノスタルジックな雰囲気をつくるか」に気を使ったという。
　第1回は、小さな女の子を巡って「自分が母親」と名乗り出る2人の女性を裁く有名な「大岡裁き」のシーンで始まる。
「ドラマの柱となるものを凝縮した。世の中には心がくじかれるような出来事もあるが、物語の中では、見た人に温かくて楽しい思いをしてもらえたら」と願う。
　奉行所は、警察と裁判所が一緒になったような場所だ。「大岡裁き」の核心を「裁く前に、相手の事情をくんで寄り添うことだ」と考えた。「相手の目を見るのではなく、その人の心の中をまっすぐ見て、心の奥を見ることを心がけた」
　京都・太秦の東映京都撮影所での撮影。「どっから見ても、主役や女性俳優の鼻に影が出ないようにする照明の技術がある。そうした時代劇のスタッフたちの技術は、受け継がれなくてはならない」と感じたという。
　放送は午後6時45分から、全8回。　（川上義則）

https://www.tokyo-np.co.jp/article/334760

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