映画やドラマの名シーンは誇張!? 「武士は馬に乗って戦った」はウソ

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1 : 2023/11/30(木) 20:17:23.88 ID:Ezakr2yr0

 戦国時代の映画やドラマで必ずといっていいほど登場するのが、武士同士が馬に乗って戦うシーン。その象徴が天正三年(1583)の長篠の合戦(愛知県新城市)だろう。

 織田信長が新兵器の鉄砲三〇〇〇挺をそろえ、武田勝頼が無謀にも、そこへ自慢の騎馬隊を突っ込ませて多くの将兵を失い、大敗した戦いとして記憶されている。

 黒澤明(故人)監督の映画『影武者』(1980年公開)で、武田の騎馬隊が敵の一斉射撃によってバタバタと撃ち殺されるラストシーンは衝撃的だ。

 ところが、戦国武将たちは馬に乗って戦っていた――そんな常識が崩れつつある。

 まず、長篠の合戦そのものについても見直しが進み、信長がそろえたという三〇〇〇挺という鉄砲の数にも疑問が投げられている。史料的価値が高い太田牛一(信長の側近)著の『信長公記』(刊本)に一〇〇〇挺と記載されているからだ。

 もちろん一〇〇〇挺とはいえ、ズラリと鉄砲が並ぶ敵陣へ騎馬隊を突っ込ませたら、ひとたまりもない。

 鉄砲の数が通説の三分の一に減っても武田側の被害は甚大になると思われがちだが、映画『影武者』のようなシーンはありえない。

 なぜなら武田勢の多くが馬から下りて敵兵と戦っているからだ。つまり馬上槍を振るって敵陣へ突っ込まなかったと考えられるのだ。

 そこで、元亀四年(1573)、まだ勝頼の父信玄が存命の頃に武田軍が徳川軍を粉砕した三方ヶ原の合戦(静岡県浜松市)でのシーンを参考にしたい。『改正三河後風土記』という史料に

「四郎勝頼が二本の馬印を左右に押し立て、馬より下りて敵を突崩した」とある。馬印というのは戦場で大将の馬の脇に立て、乱戦となっても味方の兵に自分の位置を示すためのもの。これがないと大将がどこにいるか味方に分からないので、左右に押し立てているところまではわかるが、問題はその次。勝頼はわざわざ馬から下り、自分の足で徳川軍へ突きかかって切り崩しているのだ。

 武田軍の活躍を描いた『甲陽軍鑑』は、軍記物ながら史料的価値が見直されており、そこにも長篠の合戦で武田軍の騎馬武者の多くが馬を従者に預け、槍を取って戦っていたと書いている。つまり長篠の合戦でも、敵兵と遭遇したら馬から下りて戦っていたのだ。

 いったい、なぜなのか。

 槍を持って敵と戦う必要上、馬上だと片手綱にならざるを得ない事情があるからだ。もう少し詳しく説明してみよう。

 馬に跨ると両方の手で手綱を掴む必要があり、槍を小脇に挟んで移動しなければならない。

 そこまではいいとしても敵兵と遭遇したら、どうするのか。まず片方の手で手綱を掴んで馬を操り、もう片方の手で槍を振り回して戦わなければならないのだ。『甲陽軍鑑』に「片手綱というはよくよく馬を乗り覚え、巧者になってのこと」とある。馬上、槍を振るって敵と一騎打ちできるのは有名な侍大将クラスか、よほどの技量がないと難しかったという。

 それでは、どうして戦場で馬を使ったのか。その目的の一つが輸送手段。戦場まで連れていってくれる乗り物として使っていたのだ。

 そのことを熟知し、天下取りに活用したのが当時、まだ羽柴姓を名乗っていた豊臣秀吉。天正一〇年(一五八二)六月二日、織田信長が京の本能寺で明智光秀に討たれたのち、備中(岡山県)で毛利輝元の軍勢と対峙中だった秀吉は、世にいう「中国大返し」で京へとって返した。

 こうして本能寺の変の一一日後(一三日)には、山崎(京都府大山崎町)で明智軍を打ち破るのだ。

 この成功が秀吉を天下人に押し上げた重要なファクターであるのは間違いないが、この年の一〇月一八日付で秀吉が織田信孝(信長の三男)の老臣らに宛てた書状の案文(草案)に「(六月)六日まで高松に逗留し(中略)二七里(一〇五・三キロ)ある行程を駆け、七日には一日一夜で姫路城(当時の秀吉の居城の一つ)に入った」とある。

 つまり高松から一昼夜で、およそ一〇〇キロを走破したと言っているのだ。

 大返しの日程については諸説あるが、備中から姫路までの行軍スピードが山崎の合戦の勝敗を分けたといわれる。

 しかも秀吉は主力部隊である騎馬兵らを毛利の勢力圏内から安全な羽柴勢の勢力圏であった姫路まで駆けさせ、彼らの安全を守っただけでなく、馬のスピードに追いつけず、遅れて姫路にやって来た歩兵たちを待つ間、主力の騎馬兵らに休息を与えることにも繋げている。秀吉の大返しは輸送手段としての馬を有効に使った好例といえる。

次ページ:■映画などの合戦シーン実際は原則なかった!?

詳細はサイトで
https://taishu.jp/articles/-/110230?page=1

2 : 2023/11/30(木) 20:22:13.56 ID:7WAyIHMP0
これは映画とかの合戦シーン観るとそうだろうなと思う
馬上の侍は片手しか使えないしどう見ても足軽が下から槍で突く方が強そう
3 : 2023/11/30(木) 20:22:15.85 ID:nsrcMkjl0
ていうか馬ってどう考えても貴重だろ
言うこと聞いて人乗せられるようになるまで手間も時間もかかるし
おいそれと戦闘で無駄死にさせるわけにはいかんだろと前から思ってた
4 : 2023/11/30(木) 20:23:42.01 ID:vTJo1PLe0
じゃあ、騎馬隊なんて存在しなかったと?
5 : 2023/11/30(木) 20:25:09.17 ID:9uJFti2W0
>>4
移動だけ騎馬でその後降りて戦うらしい
6 : 2023/11/30(木) 20:25:47.87 ID:FXyDmuQR0
そもそも日本にサラブレッドいねえし
9 : 2023/11/30(木) 20:27:44.87 ID:1pA1MzUx0
>>6
大陸の騎兵だってサラブレッドじゃねぇだろ
12 : 2023/11/30(木) 20:33:17.12 ID:FXyDmuQR0
>>9
ドラマで使われてる馬はサラブレッド
そもそもが嘘の産物
7 : 2023/11/30(木) 20:26:34.36 ID:Ezakr2yr0
何人かで走って馬乗ってる主を追いかけるんだとさ。地獄だな
8 : 2023/11/30(木) 20:26:58.56 ID:RuYRrq3U0
改正三河後風土記って偽書じゃねーかよ4ねや
10 : 2023/11/30(木) 20:31:33.26 ID:S/66VJ0C0
装備してるだけで動けねえフルプレートアーマー着てるわけじゃねえし
わざわざ馬乗って戦う意味なさそう
14 : 2023/11/30(木) 20:35:57.90 ID:1pA1MzUx0
>>10
フルプレート着てもジョギングも体操も出来るし倒れても余裕で立てるぞ
21 : 2023/11/30(木) 20:41:28.29 ID:S/66VJ0C0
>>14
起き上がれねえし
馬乗らないと移動不能だろ
死なないなら人質に出来るレベルのお貴族様用みたいだが
なお落馬で下手すると死ぬみたいだが
30 : 2023/11/30(木) 20:49:24.97 ID:1pA1MzUx0
>>21
忠実に再現した鎧着てチャンバラやる競技もあるから動画漁ってみ
ちな全身覆ってるから重く見えるけど装備総重量は古代も中世も
現代も大差なかったりする
加工技術や素材の変化で外見が変わる
31 : 2023/11/30(木) 20:51:15.95 ID:S/66VJ0C0
>>30
お貴族様用は落馬すると死ぬレベルの
防御全振り超重量装備だぞ
11 : 2023/11/30(木) 20:32:55.84 ID:k1MjgyDG0
騎馬戦法が使われてたのは
南北朝時代くらいまでって事?
武田騎馬軍団は創作か?
13 : 2023/11/30(木) 20:35:31.13 ID:sEgs9xr70
馬乗って戦ってるだろ
15 : 2023/11/30(木) 20:36:09.28 ID:jDvUoivw0
武田が馬使ってたの本当っぽいけど
どう使ってたの?
16 : 2023/11/30(木) 20:38:00.95 ID:DwFZtzd8M
あんなでかい馬は当時日本にいない
馬は貴重だったから戦場に突っ込ませて死なせるのはアホ

だからまあ降りて戦うのが普通やな

17 : 2023/11/30(木) 20:38:15.20 ID:1pA1MzUx0
世界的に珍しくない兵種である騎兵が日本にだけなかったってのは眉唾だと思うんだよなあ
22 : 2023/11/30(木) 20:42:20.23 ID:k9X6A8YP0
>>17
弓騎兵は時代違うけど大勢いたでしょ
馬乗ったままで足軽と近接戦闘はあんまり強くなさそう
24 : 2023/11/30(木) 20:43:39.89 ID:Sx2qrOHNa
>>17
侍ってのはモンゴリアンやトュルクみたいな弓騎兵でしょ
馬の機動力で有利ポジ取りながら一方的に射撃する
ドラマみたいな馬で敵陣真ん中に突っ込むフランスの重装騎兵みたいなやり方は馬鎧の類がなかった時点で疑わしい
18 : 2023/11/30(木) 20:39:35.12 ID:ajnP1ZLP0
銀輪部隊みたいな運用でしょ
19 : 2023/11/30(木) 20:40:01.66 ID:5VbzCLV/0
チャリオット的な物が発明されなかったのはやっぱ平坦な土地が少ないからか
20 : 2023/11/30(木) 20:40:36.88 ID:1pA1MzUx0
ちなポニー連呼おじさんも根強いけど、モンゴルだのヨーロッパだので
当時使ってた馬と比較して日本の馬はそんな小さくない
23 : 2023/11/30(木) 20:43:35.22 ID:2dQYL6Y5d
馬+弓じゃないんか
25 : 2023/11/30(木) 20:44:46.74 ID:ox1DYgKya
実は刀や槍も使われてないんじゃないの
27 : 2023/11/30(木) 20:47:16.83 ID:S/66VJ0C0
>>25
槍は射程的に使われてるが
刀はあんま使われてない
その槍も個人が持てぶん回すのではなく
めっちゃ長いの複数人で持って刺股追い払いのように
ブンブンぶっ叩いて使ってたみたいだし
26 : 2023/11/30(木) 20:45:19.08 ID:26woCemf0
常識的に考えて一兵卒まで馬が行き渡るほど生産できてたわけない
28 : 2023/11/30(木) 20:48:25.71 ID:A9xIGi1+0
刀や弓はありそうだけど馬上で槍はどうだったんかね
脇に挟さんで突撃するか投げるならまだ分かるけど日本でそんな戦い方しなそうだし
29 : 2023/11/30(木) 20:49:11.43 ID:Pqy69SYt0
武士の主装備槍と弓と鉄砲なのに騎馬で突入したら馬鹿でしょ
32 : 2023/11/30(木) 20:51:48.58 ID:ZH0jMHEG0
ドラマでサラブレッドの馬に乗ってるのが笑うよな
戦国時代にはロバみたいな馬しかいないだろ

サラブレッドに品種改良されたのは18世紀ごろ
日本に入って来たのはさらに後

コメント

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